CHARCOAL MELLOWING. THE EXTRA BLESSING
CHARCOAL MELLOWING. THE EXTRA BLESSING
ジャックダニエルを特別な存在にしているものはいくつもある。黒いラベル。四角いボトル。だが一番の違いは意外なところにある。すべてのウイスキーが、樽に入る前に10フィートものシュガーメープルチャコールを通されるという事実だ。
この大切な工程にはさまざまな呼び名がある。テネシー州は「リンカーン・カウンティ・プロセス」と呼び、世間一般には「チャコール・メローイング」。だがリンチバーグでは、ただ「エクストラ・ブレッシング(もうひとつの恵み)」と呼ばれている。
ジャックの時代、リンチバーグ周辺の蒸溜所の多くもチャコール・メローイングを行っていた。しかし南北戦争の後、あらゆる木材が不足しており、ほとんどの蒸溜所がこの高コストで時間のかかる工程をやめてしまった。だがジャックにとって答えは明快だった。「より良いウイスキーができるなら」――それがすべてだった。彼はこの古くからの製法にこだわり、以来ジャックダニエル蒸溜所では途切れることなく続けられている。
蒸溜でアルコール度数70度になった透明な熟成前のウイスキーは、この緻密な旅路に送り出される。一滴一滴が、重力だけに任せて手づくりのチャコールを通り抜ける。その工程には3〜5日を要し、終えたときにウイスキーは姿を変える。まるで祝福を受けたかのように。

このひと手間こそが、ジャックダニエルに期待される独特のなめらかさを生み出している。そしてそれは、私たちのウイスキーをバーボンではなく「テネシーウイスキー」たらしめる大切な要素でもある。
「チャコールは、樽が数年かけて成し遂げることを、わずか数日で実現してくれる。」そう語るのはマスターディスティラーのクリス・フレッチャー。樽に入る前にこの先行の工程を与えるための時間とコストは大きい。だがその価値は十分にある。グラスにジャックダニエルを注いで、ぜひ自分の舌で確かめてほしい。